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Idle Moments 無為の時々

呼吸するように、撮り続けたい。

見知らぬ街へ 



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夏の朝。気温が上がる前の貴重な時間。
ぼくは見知らぬ街を自転車で走っていた。

西へ。
海が見れたら、と思いつつ
感覚だけを頼りにペダルをこぐ。
「潮」「岸」…
海に関係する地名は、
その昔、その辺りが海だったことを意味するのだろう。
先史時代、台地の西は海であった。
川が運ぶ土砂により今の街の中心部が形作られてきた。
そうやって海岸線は西へ西へと伸びた。

もう海にたどりついてもいいのではないか。
そう思いつつも、海が見える気配は一向にない。
「もう少し進んでみよう。」
見知らぬ街は続く。
「もう少し…。」

この懐かしい感覚は何だろう。
思い出した。
子供のころ、コンクリートに蓋された
真っ暗で長い溝の中を一人で探検した時の、
理性が好奇心に負ける瞬間だ。
「もう少し進んでみよう…。」

気が付いたら大きな通りに出てしまった。
聞き覚えのある地名を記した標識が見える。
見知らぬ街の幻想がとたんに現実に戻る瞬間。
西へ走っているつもりがいつのまにか南へ走っていたようである。
いつまでも海の気配すらないわけだ。
もう帰らなくては。
時計を気にしながら味気ない大通りを家に向かう。
戻ると、家族がまだ寝息をたてていた。



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先週読了した本

●村上春樹を読みつくす(小山鉄郎)

「生」と「死」の世界の行き来、動物の登場、
日本人とは?、ドーナツ的なもの、古典や神話との関係…
村上作品の根底に流れる大きなテーマを
これまでの小説や作家へのインタビューから
浮彫りにしていく本書を読んでいると、
自分がいままで何を読んでいたのだろうと
読解力のなさを省みると同時に、
初期作品からきっちり再読したいと思わずにはいられません。


●ネットでやって良いこと悪いこと(佐藤佳弘)

インターネット上のコンプライアンスについて
我々はあまりに知らないことが多いと思います。
こういうことは、小学校や中学校で学ぶべきかもしれません。
しかし、恐らく今の社会のスピードでは
めまぐるしく変化するネットの世界を、
到底追っては行けないでしょう。



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( 2012/08/19 08:42 ) Category Weekend column | TB(0) | CM(0)
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